役割について

S彼氏・M彼女という役割

役割を決めておくと、その場では話が早くなります。ただ、決めた役割が固定されると、あとから希望を変えにくくなるという副作用があります。両方を知っておくと使いやすくなります。

役割を決めると早くなる理由

毎回どちらが進めるかを確認せずに済むので、始まりがスムーズになります。特に、言い出しにくさが原因で止まっているカップルには効きます。役割があれば、希望を口にしなくても方向が決まるためです。

もうひとつ、役割は言い訳としても働きます。「役だから」という前提があると、普段は言えない言葉も口にしやすくなります。言う側の照れを下げる効果は小さくありません。

固定されると起きること

問題は、役割が期待になったときです。M側が「今日はそういう気分じゃない」と思っても、役割が決まっているぶん言い出しにくくなります。S側も同じで、疲れているのに主導しなければと感じることがあります。

さらに、役割は強度を一方向に押します。前回と同じでは物足りないという感覚が働きやすく、少しずつ上がっていきます。上がったものを下げるのは難しいので、気づいたときには希望から離れていることがあります。

対策は単純で、役割を毎回のものにしておくことです。関係の性質ではなく、その日の取り決めとして扱います。

どちらも「本当のS」「本当のM」ではない

役割を続けていると、その通りの人間であるべきだという圧が生まれます。S側は強くあり続けなければと感じ、M側は何でも受け入れるべきだと感じます。どちらも役割から来ているだけで、性格の話ではありません。

実際には、S側が甘えたい日もあれば、M側が主導したい日もあります。この揺れを「役割に反する」と考えると、言い出せないものが増えていきます。

役割はその場のための道具です。合わなくなったら置けばよく、置いたことを説明する必要もありません。長く続いているカップルほど、役割を固定せずに日によって入れ替えている、という形をとっていることがあります。

役割を降りたいときの言い方

「今日は普通がいいかも」その日限定であることが伝わる言い方。関係の否定になりません。
「たまには逆でもいい?」役割を外すのではなく入れ替える提案。角が立ちません。
「最近ちょっと強くなってきたかも」強度が上がっていることを指摘する言い方。責める形になりません。

3つ目は言いにくいものですが、早いほど戻しやすくなります。上がりきってから伝えると、相手にとっては急に否定されたように感じられます。

途中で入れ替えるやり方もあります。始めは役割どおりに進めて、後半で交代する形です。両方を経験しておくと、相手が何で困っているかが分かるようになるので、次に頼むときの精度が上がります。

入れ替えを提案するときは、その場で急に言うより先に決めておくほうがうまくいきます。役割を担っている最中に交代を求められると、否定されたように受け取られやすいためです。

よくある質問

役割を決めておくと何がいいですか?

毎回どちらが進めるか確認せずに済み、言い出しにくさで止まっているときに効きます。「役だから」という前提が言う側の照れも下げます。

役割を決める欠点はありますか?

期待になると降りにくくなること、強度が一方向に上がりやすいことです。関係の性質ではなく、その日の取り決めとして扱うと避けられます。

今日はやりたくない、と言ってもいいですか?

かまいません。「今日は普通がいいかも」のようにその日限定だと分かる言い方なら、関係の否定になりません。

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